
タレント管理の難しさ
日本のワイドショーやニュース番組の中では、芸能人が起こしてしまった不祥事や刑事事件が報道されることが珍しくありません。
また、不祥事とまでは言えないまでも、恋愛を始めとする私生活やSNS上での発言によって、芸能人が良くない話題の主人公になってしまうこともよくあります。
そのような報道がなされた場合に、リードワンプロモーションなどの芸能事務所の責任が取りざたされることがしばしばあります。
話題となっているタレントが所属している事務所の管理が行き届いていなかったり、普段からきちんと指導や教育を行っていなかったりするために、そういった問題が起こってしまったのではないかと言われるのです。
芸能人が問題を起こしてしまった場合には、もちろん本人に気のゆるみや甘えがあるからという理由が大きいと言えるでしょう。
また、本人自身には問題点か少なかったとしても、恋人や友人のせいで本人が迷惑をかけられる場合もあり得ますし、本人には全く責任がないにもかかわらず、運悪く騒動に巻き込まれてしまったという場合も考えられます。
芸能人は基本的に自分のイメージを商売道具としている
そのように問題を抱えてしまう理由には色々なものがあったとしても、芸能人は基本的に自分のイメージを商売道具としているのですから、問題が生じてしまった場合にはイメージダウンにつながることは避けられません。
例え本人自身が悪いことをしていなかったとしても、難のある人たちとの関わりがあるということはイメージが良くないものですし、単に運悪くトラブルに巻き込まれてしまっただけであっても、時には本人がいわれなきバッシングにさらされることもあるのです。
そうなると、彼らを起用しているテレビ番組やCMなどのイメージにも悪影響を及ぼすことになってしまいます。
一般的に芸能人自身が仕事を取って来たり、テレビ局やCMのスポンサーといったクライアント的な存在と契約を交わすことは少ないため、芸能事務所がそういった交渉に当たっています。
したがって、テレビ局やスポンサー企業からのクレームを受けるのも事務所だということになります。
つまり、契約相手に対して責任を負う必要が事務所にはあると考えられるのです。
また、芸能事務所の多くはそこに所属している芸能人が稼いで来たギャラの中から、少なくない割合をマネージメント料として徴収していますし、事務所がギャラの大部分を受け取って、芸能人にはそれほど多くない給料を渡すだけというところもあるようです。
そういったように、芸能人が受け取るギャラから利益を得ているわけですから、常識的に考えても事務所が所属する芸能人の起こした問題に責任がないとは言えないでしょう。
事務所に責任の一部があると言われてしまうのは仕方がないこと
原因は何であっても、事務所に責任の一部があると言われてしまうのは仕方がないことなのです。
そうは言っても、リードワンプロモーションなどの芸能事務所が所属する芸能人が問題を起こさないように管理出来るのかと言うと、実際にはなかなか難しいだろうと思われます。
芸能人と事務所の関わり合いの度合いによって場合を分けて考えてみましょう。
事務所とは言っても所属しているのが看板タレントの一人だけで、社長兼マネージャーのような人しかスタッフがいないといったような場合には、比較的管理がしやすいと思われます。
反対に規模が大きい事務所で、稼ぎの多い有名タレントからほとんど稼ぎがないような無名タレントまでと、数多くの芸能人を抱えているような事務所の場合には、徹底した管理を求めるのは極めて難しいことになるはずです。
例えばマネージャーのような事務所のスタッフが、四六時中自分の担当している芸能人を見張っておかなければならないとなると、一人の芸能人に何人もの担当者を用意する必要が出て来てしまいます。
所属する芸能人の数が多いような場合には、複数人の芸能人に対して一人しかマネージャーが付いていないところもあるほどなのに、そのような対策は現実的に考えて不可能と言えるのです。
未成年や二十歳そこそこの芸能人に対しては、事務所がよりしっかりと管理をしなければならない
また、未成年や二十歳そこそこのまだ若くて世間慣れしていないような芸能人に対しては、事務所がよりしっかりと管理をしなければならないと考えられます。
若いタレントは芸能界以外の世界に無知な世間知らずだったり、どのような言動をとると世間から叩かれるのかについての理解が不足したりするからです。
また男女を問わず、アイドルのように異性のファンが大勢付いている芸能人の場合には、恋愛していることがバレると人気が大幅に落ちてしまい、テレビ局などにとっての商品価値が下がってしまう恐れが大きくなります。
契約先に迷惑をかけないためには、一般的には微笑ましいような恋愛であっても禁止せざるを得なかったり、少なくとも大っぴらに交際しないように指導したりといった事務所の管理が求められます。
ただ、そういったタレントが大勢所属している場合には、管理がしっかりと全員に行き渡らせられるのかが難題となります。
さらに芸能人によっては、人気があるからと言って事務所の言うことを聞かないこともあります。
そういったもろもろのことを考えると、リードワンプロモーションなどの芸能事務所のタレント管理はもちろん重要なことではありますが、実行するのが難しいことだと思われるのです。