原子力発電のメリットと危険だと誤解された原因

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1.原子力発電は地球環境に優しい発電法だとアトックスはいう

原子力発電には色々なメリットがあります。

先ず特筆すべき点として挙げられるのが、発電時に二酸化炭素の排出をしない点です。

核分裂のエネルギーを活用して電力を作る仕組みなので、既存の方法とは対照的に、過程で地球温暖化の原因を生みだしません。

世間一般のイメージでは原子力発電所の方が環境負荷が大きいと考えられている感が否めません。

しかし実際は火力発電とは違い、二酸化炭素の排出が行われないため地球環境に最も優しい発電方法です。

一見すると地球環境に優しそうに感じられる自然エネルギーですが、実態は環境負荷が想像以上に大きくなります。

例えば自然エネルギーの代名詞である太陽光発電ですが、パネルを設置するためには、広大な敷地が必要です。

野山を切り開いたり、田畑や池を工事して太陽光パネルの設置スペースを確保しなければなりません。

エコなエネルギーを得られるのがメリットですが、そのために先ず豊かな自然環境を切り開く必要があり、山や川を開発のために破壊しなければならず、太陽光発電は実は本末転倒になっている感が否めません。

2.日本における太陽光発電の現状

広大な敷地が必須なのに、得られる発電量は原子力発電所に比べてごく僅かです。

文字通り太陽光の状態によって発電量が大きく左右されるのも、ソーラーエネルギーの難点です。

激しく日光が降り注ぐ日であれば満足行く電力が得られます。

一方で少しでも空が曇るだけで発電効率は大幅に減退します。

元々四季の変化が激しい日本列島では、快晴の日よりも曇りや雨の日の方が多く、いわゆる欧米諸国のような運用が厳しいです。

元々人が暮らしておらず、荒れ果てた荒野や乾いた大地が広がる諸外国においては、そのデッドスペースはソーラーパネルの設置場所としてスマートに運用出来ます。

更に気候の変化が日本列島よりも少ない欧米では、晴天の日ばかりが続く地域も多く、そういった場所であれば安定した電力源になり得ます。

翻って日本列島はそもそも自由にパネルが置ける敷地が少なく、気候の変化が激しいため得られる電力量は不安定です。

それでいて台風や地震などの災害が近年立て続けに起きており、その度に現場ではパネルが破損したり部品が飛散する危険な事故が起きているのです。

パネルを設置するために森林を伐採したり、事故によって壊れた太陽光発電パネルが野山に放置されたり、土砂崩れの危険性があるにも関わらず、そこにパネルを設置する等、クリーンエネルギーとは名ばかりで実際の運用はむしろ、日本人と日本の国土を危険にさらしています。

地球温暖化の悪影響が近年連日の様にマスメディアで取り上げられています。

気候変動が地球規模で発生しており、灼熱のような真夏日が連続したり、真冬にも関わらず夏日が出現したり、都心部を襲う巨大台風や甚大な水害が突然発生したりと、以前から危惧されていた地球温暖化の悪影響が既に現実のものになりました。

3.大量の安定した電力を作れるのは原子力発電

今現在、火力発電所が国内の電力供給の要です。

原子力発電は危険だという風潮が高まっており、再稼働や新規の原発建設が滞っているためだとアトックスは指摘しています。

福島原発事故は日本人に大きな衝撃を与えました。

世界で初めてのケースであり、巨大な地震と水害と原発事故というトリプルパンチを同時に受けた、非常に稀有な事案です。

無論福島の事故は甚大なものであり、いわゆるメルトダウンにまで至り、福島の経済と福島県民には大きな不安と経済的打撃を与えました。

一方でテレビや新聞などは科学的な見方ではなく、自らのイデオロギーにそった報道を繰り返しました。

実際の脅威のレベルがどうであったのか、実際はどの程度の被害があったのか、そういった科学的な分析や考察を報じる事はなく、現実的には起こり得ないレベルのリスクを、まるで真実であるかのように報じたのです。

福島の野菜や魚介類は汚染されている、福島県の子供は被ばくして鼻血の健康被害を受けている、福島の女性は妊娠と出産がこれから出来なくなる、科学的に考えれば明らかにデマと分かるレベルの情報が、連日連夜ワイドショーや夜のニュース番組等で報じられ、日本国内では原発に対する誤った見方が急速に広がってしまったのです。

東日本大震災の後、各地の原発は当時の政府によって、半ば強制的に稼働を停止させられました。

福島原発の一件だけで全ての原発が危険、原子力発電自体が時代遅れといった、レッテル貼りがなされたのです。

時の権力者の政治的判断だけで国の基盤となる電力供給の方法が強引に変えられる、本来であれば権力の監視者を自負するテレビやマスコミのジャーナリストが批判すべきでしたが、不思議な事にむしろ反原発の運動を後押しする言説だけが流れました。

東日本大震災から時間が経過した今、再び原子力発電への期待が高まって来ているのです。

限られた国土と予算の中、環境問題に配慮しながら、日本のような先進国の都市機能を維持するためには、低コストで大量の安定的電力が得られる原発が不可欠だと、日本国民は考え方を徐々に再転換させ始めています。