伝統的な日本の行事の一つにひな祭りが挙げられます。
ひな祭りの際には、女児の健やかな健康を願って雛人形を飾ることになりますが、その飾る場所を悩む人が多く見られます。
伝統的な日本家屋には必ず床の間があり、この床の間はどのような場所なのかというと、自宅を訪れたお客様をもてなす場所であり、またおもてなしをするにあたり最上の場所だとされています。
床の間には掛け軸を掛ける、生花や壺を置くなどのことに使いますが、一段高くなっているため神聖な空間や、神様がいる場所という考え方も持ち合わせています。
つまり部屋の一番良い場所に作られる上位の空間であることが分かります。
このような場所に伝統的な雛人形を飾ることは、女児の健やかな成長を願うにあたり、非常にふさわしい場所と言えます。
近年の住宅事情により和室がない家も非常に増えてきている
とはいえ近年の住宅事情により和室がない家も非常に増えてきています。
アパートやマンションなどに住んでいる場合には、飾る場所がなくて困ってしまうこともあるでしょう。
以前までは床の間に飾ってお祝いであるため飛騨東向き、もしくは南向きに飾るのが良いとされていました。
しかし現代ではそれぞれの家庭に住宅事情がある為、あまり細かいことを気にするのではなく、飾りたい場所に飾るのが良い方法だと言えます。
一般的な飾る場所
一般的な飾る場所としては、和室やリビング、寝室、玄関などが該当するでしょう。
和室
和室がある住宅であれば、やはり和の伝統を持つ雛人形を飾るのにはぴったりと言えます。
床の間があれば、是非とも床の間に飾るようにしましょう。
リビング
そしてリビングですが、家族みんなが集まるスペースでもあるため、雛人形を飾るのはぴったりとも言えます。
コンパクトなサイズのものであれば、テレビの横のスペースなどに置くのも一つの手段です。
床置きができないものであれば、低めのテーブルを用意するなどして、その上に飾るのが良い方法です。
ひな祭りでよく目にする赤い絨毯の事を毛氈と呼んでいますが、この毛氈を敷く事によって台を隠すことができます。
近年では様々なお雛様が販売されていて、洋室にも合うようなデザインのものも増えてきましたなるインテリアのような感覚で飾れるように、置く場所のことをよく考えて選ぶのも一つの手段です。
寝室
次に寝室に飾るケースもありますが、家族で眠る前に眺めるのも良い方法です。
部屋の電気を消しぼんぼりの灯りをつければ、優しい雰囲気を演出することも可能です。
玄関
そしてかなりコンパクトなものであれば、玄関に飾るのもオススメの方法です。
靴箱の上に飾る人も多く、人の出入りがあるため、来客にもみてもらうことができるでしょう。
飾る場所として避けなければならない場所
このように様々な場所に飾ることができますが、飾る場所として避けなければならない場所もあります。
良い状態で長く飾るためにも、いくつかの注意点をしっかりと頭に入れておきましょう。
直射日光を避ける
その一つが直射日光を避けるということです。
直射日光が当たらないようにするためにも、できるだけ窓から離れた場所に飾るようにしましょう。
直射日光に気をつければ、人形の色あせを防ぐことにもつながり、道具なども良い状態を保つことができます。
エアコンやヒーターの風が直接当たらないような場所を選ぶ
またエアコンやヒーターの風が直接当たらないような場所を選ぶことも大切です。
雛人形は乾燥が苦手であり、エアコンなどの風が当たり続ける場所に置くとカラカラに乾燥してしまいます。
あまりにも乾燥した状態が続くと、人形の顔にひびが入ってしまうことも考えられます。
屏風が反ってしまう可能性もあるため、極度の乾燥には十分に注意しましょう。
高温多湿も十分に気をつける
そして反対に高温多湿も十分に気をつけなければなりません。
人形にとって一番の大敵となるものは乾燥ではなく湿気です。
あまりにも湿気が高いところに置いてしまうと、これがシミやカビの原因にもなります。
湿気がたまりやすい場所は避けて飾るようにしましょう。
もしも湿気の多い住宅である場合には調湿剤やシリカゲルなどを使うことも一つの手段です。
これらは防虫剤と併用しても特に問題はないので、うまく活用するようにしましょう。
赤ちゃんの手の届く場所には十分な注意が必要
そして赤ちゃんの手の届く場所には十分な注意が必要です。
一般的に赤ちゃんの頃から飾るものであり、少しずつ成長すれば自分で動けるようになり、雛人形に触れたいと思う気持ちも出てきます。
道具の中には小さくて細かいものがあるため、特に何でも口に入れてしまうような時期には十分な注意が必要です。
コンパクトなサイズなものであれば、棚や台の上を選んで飾るとよいでしょう。
子供が大きくなって来て分別がつけられるようになってきたら、是非とも触らせてあげるようにしましょう。
本人が触ることにより厄が人形に移ると言われています。
壊さないようにするために触ってはダメという家庭も多いですが、優しく大切に触るように教えてあげましょう。
まとめ
このように飾るにあたり最適な場所や注意しなければならないことがわかりました。
このように聞くと数ある場所も限られてしまうかもしれませんが、一年に一度のことなので、特別に場所を設けることも考えてみましょう。